2度にわたりご紹介させていただいた、2018年5月8日にスウェーデン大使館で開催されたシンポジウム。
子育てに頑張るママに向けた動画情報発信サービス MAMADAYSさんと取材コラボをさせていただきました。
ポジティブ・ディシプリン コミュニティがお届けしている 「“ たたかない 怒鳴らない” 子育てプログラム ポジティブ・ディシプリン」。
実は、このプログラムは スウェーデンにルーツがあります。
それで、私たちも2018年5月8日に開催されたスウェーデン大使館でのセミナーを2回にわたり、ご紹介し続けてきた、というわけです。
スウェーデンでは、1979年、世界に先駆けて子どもへの体罰を禁止する法律を制定します。
英語になりますが、ポジティブ・ディシプリン プログラム を開発した カナダ マニトバ大学 ジョーン・デュラント博士のスピーチをご紹介します。
映像の中で、デュラント博士は、「しつけにおける体罰禁止と子どもを導き育むこと」を両立させているスウェーデン社会について「度肝を抜かれた」と語っています。
ポジティブ・ディシプリンは「子どもの権利」を基盤にしている子育てプログラムです。
なぜ「子どもの権利」なのか。
スウェーデン社会でも大切にされる「子どもの権利」。
私たちが自分たちの子育てにどう取り入れることができるのでしょう?
子どもたちとより良い関係、子どもの成長を導く時に大切にしている視点と私たち日本の親たちへのメッセージを、先日のセミナーに登壇された Sweducare社 の エリザベス・ソーンバーンさんに伺いました。
「スウェーデン子育ての一番の強み」=「子どもをひとりの人格として尊重すること」
「子どもの話をよく聴くこと」
質問:「スウェーデン子育ての一番の強み」とはなんですか?
エリザベス:それぞれの子どもをひとりの人格として尊重することです。
子どもは私たちの所有物ではないのです。子どもたちは子どもたちで独立しているんです。
もちろん私たちは子どもたちを18歳頃まで育てる責任がありますよね。
私たちは子どもたちに、たくさんの愛と、自信と、共感と、ええ全てを与えなければなりませんね。時には空気を読むことも教えなければならないかもしれませんが、それはすごく小さな部分なんです。
子どもが子どもらしく、本人らしくいられることが大切なんです。
それはどういうことかというと、まずは「子どもの話をよく聴くこと」です。
つまり、それは子どもと「コミュニケーションをよくとること」なんです。
今日のセミナーでも教授(イングリッド・プラムリング・サミュエルソン ヨーテボリ大学教授)も言ってましたよね、
私たちが、子どもたちに深く関わっていくことの重要性を。
大切なことは、子どもたちとの「コミュニケーション」なんですよ。
母親と子どもだけではなく、父親と子どもの間でももちろん必要です。
良い関係を築くのにはしっかりとした「コミュニケーション」をとることです。それがとても大切です。
「母親が自分らしくいられること」
「母親は子ども以外のことでいろいろな責任をとらなくてもいい」
質問:男女平等の国スウェーデン 社会が子どもに与える影響は?
エリザベス:日本ではスウェーデンと違って、母親が子育てしている一方で父親はすっごく働いてる、だから日本では母親がストレスを抱えているっていう状況のことかしら?
もし日本がそれを変えていこうとするならば、父親も母親も家にいるような状況を…母親にとっては…社会を変えることはできませんもんね。とても難しいですね。
親はこどもの責任をとらなきゃいけないですね。
すっごく難しい質問です。ちょっと考えてみます。
だってもう母親っていうのは大人だから、母親だって自分らしくいたいですよね。
でも子どもにとってはお母さんがいいんだものね。
私たち母親は、いろんな責任をとろうとしなくていいのかもしれませんよ。
まずは母親は、あなたの子どもの責任をとらなきゃいけないのかもしれません。
だって、あなたのこどもは誰かに面倒を任せられるものではないですものね。
子どもを一人の人格として尊重し、そして子どもへの体罰がないスウェーデンから日本のママのメッセージ
「完璧な世界を忘れましょう」
「自分の人生を生きよう」
「大切なのはあなたの家族、あなたの子ども」
みんないい服を着て、子どもを連れて、全てが完璧じゃなきゃいけないって思いがちでしょ。
だけど私はこう言いたいの。完璧な世界を忘れましょう!
みんな誰かの人生を生きてるんじゃないんですよ。
自分の人生を生きてるんですよ。誰に気を使うというの?
大切なのはあなたの家族。あなたの子どもを尊重することが大切ですよね。
あなたの人生です。子どもの人生です。夫の人生です。
「一番大切なのはあなた」
「子どもだってお気に召さないことがある。
「子どもに何かしてあげられる、父親と母親は子どもにとって唯一の
人だから」
多くの家族はストレスを抱えますよね。
ストレスとの付き合い方を学ばなければなりません。
子どもだけじゃなく大人もね。
もしも子どもがストレスを感じていたら、子どものことをちゃんと尊重してあげましょう。
子どもになんかお気に召さないことがあったんでしょう。
母親も父親も子どもに何がおこったのかを察してあげましょう。
なぜならあなたが唯一親としてみてあげられるひとだからです。
幼稚園や保育園ではできません。
一番大切なのはあなた(親)です。
いかがでしたでしょうか。
MAMADAYSさんとのコラボ企画。
「北欧子育てテク」それは子どもを尊重する「スウェーデンのたたかない子育て」につながっていました。
スウェーデンで実践されている子育て方法、日本で子育てをする私たちにとってもヒントがあったのではないか、と思います。
最後に、来日中のエリザベスさんと一緒にいたティーンの息子さんのメッセージを。
「エリザベスさんの息子さんからお母さんへ」
「お母さんのことはすっごく尊敬してますよ。
今日みたいなステージでみんなにスピーチしてますもんね。
すっごくすっごく尊敬してます。」
●子どもの起業家精神を養う 北欧式子育てテク!( MAMADAYS )